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「音訳サービス・J」のこと
愛知学泉大学教授・NHKアナウンス室
小六 英介

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音声表現者として40年にわたって努力してきて、つくづく、日本語の「書き文章」を音声にのせて語り、 聴かせることのむずかしさを痛感します。

話しことばとの差があるからです。 自由気ままに、あるいは事柄の内容を必要にして十分に文章表現したもの(作品)は、それなりに独特の型があり趣きがあります。
それを、誰にもわかりやすく、書かれた内容なりに音声表現するのはむずかしいことだと思わざるをえません。

小六さんの写真
小六 英介氏
山本安英さんの言のとおり、「ねそべっている文字を、読み手の声と息づかいで迫真力をもたせ、たて起こさなければならない。」からです。

これは大変です。息と地声で勝負です。
ワンパターンの文型なら、いと易いことです。単純な内容ならばまだしもです。
現代社会のように情報がいりみだれ、多岐にわたり、専門化していきますと、読み手の理解を超越して、わけのわからないまま音声化してしまうことも多いのです。
聞き手は 意味不明ですね。
文学作品なればこそその傾向が強く、意味不明、難解、未消化 という現象は あとをたたないのです。作品のもつ味がつたわらないのです。

音訳サービス・Jのメンバーは、この難関に、つねに挑戦しています。
私が研修会に参加してからも、その努力はすばらしいものです。結果も出しています。
第一に、読まれた文が、わかりやすく 丁寧です。
このグループ、もともとの精神が、朗読ボランティアです。といっても、いいかげんなことは相互に許しません。
つねに、「我を磨く」の 気持ちなのです。
さらにすばらしいのは、読み手としての才能が まさに多士済々、音楽で言えば、小学唱歌からモーツアルトまで、それぞれの適性を発揮しています。
外側から見て、実に おもしろい 将来性のある団体だということです。
ここから それぞれの分野のプロフェショナルが必ず生まれると信じています。
もうアマチュアの域を脱した人が 数人 育っています。
こんな団体のこれからの仕事を私は重視しているのです。

がんばれ、音訳・J!!

 

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