中国・戦国時代、 斉(せい)の名宰相とうたわれた孟嘗君の生涯を描く波乱万丈の物語、全5巻。
孟嘗君の父は斉王の弟・田嬰(でんえい)、 母はその妾(しょう)・青欄。その誕生を喜び文(ぶん)と名付けた父は、 文が5月5日に生まれたことを知るや「不吉だから殺せ」 と命じた。 青欄に同情した家来によってからくも邸から脱出した赤子の文は、 相次ぐ事件の後、 育ての親となる快男児風洪(ふうこう)に巡り会う・・・。 (1)
不思議な縁で文の育ての親となった剣の名手の風洪(後の白圭)は、 剣だけではあきたりなくなった。かれは学問の師を求めて諸国を巡り、さまざまな事件や人物に出会うことに・・・。(2)
10歳になった文は、子とは名のらないまま田嬰と対面する機会を得た。 しかし彼が親子の名乗りをあげ田嬰邸に戻るまでには、 なお3年の月日が必要だった。(3)
田文はようやく実父田嬰のもとへ戻った。 時がたつにつれ田嬰は文のすぐれた資質を知り重用するが、 嫡子に据える決心はなかなかつかないでいる。 そのような時、 文は一人の娘と巡り会い契りを結ぶが、 二人はすぐに別れなくてはならなかった。 彼女は斉の康王(こうおう)の娘で、 田嬰を父の仇と憎んでいるのだ。(4)
田嬰、白圭(はくけい)、孫嬪(そんぴん)という時代を代表する天才に育てられた田文は、諸国漫遊の旅に出る。やがて招かれた魏(ぎ)で弱体化していた国の立て直しに成功、天下にその名を知られるようになった。その後田家の嗣子となった彼は父の後を継いで斉の宰相となり、ますます力を発揮する。(5)
(音訳:明石 二郎)
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