末法(まっぽう)の世の京都は凶作・疫病に度重なる火災で騒然としていた。髪奈女(かみなめ)は朝夕粥をすするのがやっとという貧しい家の娘だったが、ある日、貴族の若者達にかどわかされてしまう。道端に倒れていたところを下級役人橘音近(たちばなのおとちか)に助けられ、なぜか「吉子(きちこ)」と名乗ってしまった。どうやら吉子とは高貴な姫君らしい。その後、髪奈女は不思議な夢を見るようになって・・・。 (音訳:大越 美枝子)
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