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半眼訥訥(はんがんとつとつ)

高村 薫(たかむら かおる)著

文藝春秋刊 6(5.5)巻

著者曰く、「初めての雑文集」で、自分の家族の介護を回顧し、こう書いています。(以下引用)
「肉親の介護は天使の仕事ではなかった。病人の苦しみに苦しみ、わがままを恨み、余命がないことに涙して混乱しながら、最後は病人が悪鬼に見えてきて、そんな自分を憎悪する。その繰り返しが肉親の看護だと思う」(引用おわり)
リアルで、シビアな眼を持って、物事をとらえ、的確な言葉で表現する、それは、時に苦しく、勇気や、労力がいることです。
でも、この本を読んでいると、「書く」ということは、著者にとって、避けてとおれない必然的なものなんだと思わされます。
彼女の目に映った、90年代の世相と日々の出来事、未来への真摯な願いを込めた、迫力の一冊です。
(音訳:飯島久子)


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